因果推論を用いたポジショニングが患者の褥瘡発生率に与える影響(3)

因果推論を用いたポジショニングが患者の褥瘡発生率に与える影響(3)

前回の特徴量に栄養状態や寝返り頻度を追加して、発生者(1)の再現率を上げたポジショニングが患者の褥瘡発生率に与える影響モデルで、「どの特徴量が褥瘡発生に強く影響してるか」を見ると予防や対策のヒントになります。

ロジスティック回帰では、係数(coef_)を使って特徴量の影響度を確認するPythonコードを示します。

特徴量の係数を確認する次のコードを前回のコード末に追加する!

# 特徴量の名前と係数を取得
feature_names = X.columns
coefficients = model.coef_[0]

# DataFrameにまとめて、影響度順に並べる
coef_df = pd.DataFrame({
    '特徴量': feature_names,
    '係数': coefficients
}).sort_values(by='係数', ascending=False)

print(coef_df)

出力結果
特徴量 係数 2 健康状態_悪い  0.254712 1 性別_男性    0.095983 3 健康状態_良好  -0.008560 0 年齢    -0.010082 4 ポジショニングの質_良い -2.244157

解釈のポイント

項目意味
係数が正(+)褥瘡が発生しやすくなる方向に働く
係数が負(−)褥瘡が発生しにくくなる方向に働く
絶対値が大きい   影響力が強い(重要な特徴量)

つまり、

  • ポジショニングの質_良い の係数が -2.2 → 質が良いと褥瘡リスクが低減!

  • 健康状態_悪い が +0.25 → 健康状態が悪いとリスク増!

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