開発したVRで、介護者が認知症の行動背景を理解し、対応を学ぶことができる
大塚製薬が発表した「認知症ケア支援VR」は、介護者が認知症の方の気持ちや行動の背景を理解し、適切な対応を学ぶための体験型プログラムです。2024年12月に販売開始しました。
このVRプログラムは、ジョリーグッド社との共同事業「FACEDUO(フェイスデュオ)」の一環として開発されました。以下のような特徴があります:
🧠 認知症ケア支援VRの概要
目的:認知症の方と介護者がともに充実した生活を送る「共生社会」の実現を目指す
対象:家族介護者、介護職、医療・福祉関係者など幅広い層
提供開始:2024年9月にプレリリース、12月に販売開始
🎥 プログラム構成(3つのテーマ)
認知症の症状の理解 家族目線で困惑する場面を体験し、症状への理解を深める
気持ち・行動の理解と対応の工夫 「きっかけ→気持ち・行動→対応」の流れで分析し、適切な対応方法を学ぶ
リラックスVR 呼吸法などを通じて介護者自身のストレス軽減を図る
🧩 技術的特徴
実写VRと3Dグラフィックスの融合により、リアルな体験と学びやすさを両立
専門医監修:慶應義塾大学医学部 精神・神経科の藤澤大介医師が監修
継続学習に配慮:ドクターや進行役がナビゲートし、学習支援者の負担も軽減
🌍 社会的背景と意義
2025年には認知症高齢者が約471.6万人、2040年には約584.2万人に増加と推定
家族介護者の約4割が「ビジネスケアラー」として仕事と介護を両立しており、年間約8兆円の生産性損失が指摘されている
VRを通じて、認知症の方の視点を体験することで、より優しいコミュニケーションや介護者のメンタルケアに貢献
このVRは、自治体や企業、医療・福祉施設などでの導入が想定されており、今後さらにコンテンツの拡充が予定されています。詳細はをご覧ください。
出典:大塚製薬ニュースリリース