3.冬眠期のクマが排泄しなくてもよい理由で誤りは?

.冬眠期のクマが排泄しなくてもよい理由で誤りは?

 

  代謝率の低下

 

  腸内の停滞

 

  尿の再吸収

 

  汗の分泌

 

正解は④汗の分泌です。

冬眠期に特異的なタンパク質代謝機構が備わっているため、北米に生息するアメリカクロクマは冬ごもりに入る前に脂肪をたっぷり蓄えます。冬眠期には飲まず食わずで、排泄もしませんが、エネルギーは蓄えられた脂肪から得られます。しかし、タンパク質の代謝も行われます。通常、タンパク質の代謝によってアミノ酸が分解されると最終的に尿素が生成されますが、アメリカクロクマの冬眠期では血中尿素が冬眠前よりも低下しています。

この低下の要因の1つとして、冬眠期には血中尿素が腸上皮を通じて腸管内に拡散し、腸内細菌のウレアーゼによってアンモニアと二酸化炭素に分解され、アンモニアが血中に戻ってタンパク質の合成に再利用される特異的な機序が推測されています。これにより、血中尿素の低下が実現され、アメリカクロクマは冬眠期間中に体内の窒素を節約していると考えられています。

このような特殊な代謝機構が、アメリカクロクマの冬眠期の生存戦略として重要な役割を果たしているとされています。


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