例題 マクネマー検定による排泄ケア満足度の効果評価
例題
マクネマー検定による排泄ケア満足度の効果評価
ある病院では、新しい排泄ケアトレーニングプログラムが導入され、その結果として看護師の排泄ケア満足度が向上したかどうかを調査します。同じ看護師に対して、トレーニング前とトレーニング後の満足度についてのデータがあります。
データ
•25人の看護師に対してトレーニング前後での満足度を記録。
•満足した (トレーニング前 12人, トレーニング後 18人)
•満足しなかった(トレーニング前 13人, トレーニング後 7人)
マクネマー検定を使用して、トレーニング前後で看護師の排泄ケア満足度に有意な差があるかどうかを評価します。マクネマー検定は、2つの関連したサンプル間でカテゴリカルな変数の変化を評価するための統計テストです。
まず、マクネマー検定の帰無仮説と対立仮説を設定します。
帰無仮説(H0) トレーニング前後で満足度に差がない
対立仮説(H1) トレーニング前後で満足度に差がある
from
statsmodels.stats.contingency_tables import mcnemar
#
データ
before_satisfied
= 12
before_unsatisfied
= 13
after_satisfied
= 18
after_unsatisfied
= 7
#
データの準備
before
= [[before_satisfied, before_unsatisfied], [0, 0]]
after
= [[after_satisfied, after_unsatisfied], [0, 0]]
#
マクネマー検定の実行
result
= mcnemar(before, after)
#
結果の出力
print("検定統計量 ", result.statistic)
print("p値 ", result.pvalue)
#
有意水準 0.05 での検定
alpha
= 0.05
if
result.pvalue < alpha
print("帰無仮説を棄却 トレーニング前後で満足度に有意な差がある")
else
print("帰無仮説を採択 トレーニング前後で満足度に有意な差がない")
出力結果
検定統計量 0.0
p値
0.000244140625
帰無仮説を棄却 トレーニング前後で満足度に有意な差がある
結果から、トレーニング前後で看護師の排泄ケア満足度に有意な差があると結論できました。有意水準 0.05 で帰無仮説を棄却できたことから、新プログラム導入に伴って満足度に変化がある可能性は高いと考えられます。
ただし、統計的な結果はあくまでサンプルからの推定であり、母集団全体に対する確定的な結論ではありません。したがって、結果を解釈する際には注意が必要です。