03.惑わされないための思考~非論理的な社会を生き抜く思考術~
03.惑わされないための思考~非論理的な社会を生き抜く思考術~
惑い(まどい)とは、行く先が見定められず、どうしたらよいか判断に苦しむ状況です。不惑(ふわく)という言葉は、一般的に40歳を指すときに使われます。類語には四十路があります。孔子がいた紀元前6世紀ごろは、未だ「惑」という漢字がなかった可能性があり、本来は「不或」(ふわく)と書かれ、何千年もの歴史の中で「不惑」と変化したという説があります。中国語の発音では「惑」と「或」は同じですが、「不惑」とは迷わないことを指し、「不或」は区切らないことを指します。つまり、孔子は「40歳になって迷わないようになった」という意味ではなく、「40歳になって物事に区切りをつけないで判断できるようになり、40歳で固定観念がなくなった」という意味かもしれません。
※因果と相関の関係を正しく理解するには、次のような思考を持つことが重要です。
①
因果関係と相関関係の違いを理解する。つまり、相関関係は2つの変数間の関連性を示すだけであり、一方が変化すると他方も変化する傾向があることを示します。一方、因果関係はある変数が他の変数に影響を与える関係を意味します。相関があっても必ずしも因果関係があるわけではないことを理解します。
②
統制されていない変数を考慮する。つまり、因果関係を明確にするためには、他の要因や変数の影響を排除することが重要です。統制されていない変数が結果に影響を与える可能性があるため、これらの変数を考慮することで誤った結論を避けることができます。
③
時間的順序を考慮する。つまり、因果関係が成立するためには、原因が結果よりも前に起こる必要があります。したがって、時間的な順序を考慮することが重要です。因果関係を示すためには、原因が結果の前に起こっていることを示すデータや情報が必要です。
④
他の証拠や理論と照らし合わせる。つまり、単一の相関関係だけで因果関係を決定するのではなく、他の証拠や理論と照らし合わせることが重要です。複数の独立した研究や理論的な枠組みが因果関係を裏付ける場合、より信頼性の高い因果関係を確認することができます。
⑤
要因のメカニズムを理解する。つまり、果関係を正確に理解するためには、要因がどのように結果に影響を与えるかを理解することが重要です。メカニズムが明確になることで、因果関係がより信頼性の高いものであるかどうかを判断する手助けとなります。
これらの考え方を用いて因果関係と相関関係を正しく区別し、適切な解釈を行うことが重要です。