例題 排泄ケアの介入が患者の排泄時間に影響を与えるかどうかを調査

 例題

排泄ケアの介入が患者の排泄時間に影響を与えるかどうかを調査するためのデータと2標本コルモゴロフ・スミルノフ検定の例題です。

 

データは、Pythonコードで、A群とB群の患者の排泄時間(分)を生成するために、正規分布を用いて乱数を生成します。

A群(新しい介入あり)の患者の排泄時間は、平均が15分で標準偏差が3分の正規分布に従います。これは、np.random.normal(loc=15, scale=3, size=30)によって生成されます。サンプルサイズは30です。

B群(現行の介入のみ)の患者の排泄時間は、平均が18分で標準偏差が4分の正規分布に従います。これは、np.random.normal(loc=18, scale=4, size=25)によって生成されます。サンプルサイズは25です。

このコードを実行すると、A群とB群それぞれの患者の排泄時間が生成され、それぞれのグループのデータが分析や比較に使用できるようになります。

import numpy as np

from scipy.stats import ks_2samp

# 仮想的なデータ生成

np.random.seed(42)

# A群(新しい介入あり)  患者の排泄時間(分)

group_a_times = np.random.normal(loc=15, scale=3, size=30)

# B群(現行の介入のみ)  患者の排泄時間(分)

group_b_times = np.random.normal(loc=18, scale=4, size=25)

# コルモゴロフ・スミルノフ検定

statistic, p_value = ks_2samp(group_a_times, group_b_times)

# 結果の表示

print("統計量 (KS統計量) ", statistic)

print("p値 ", p_value)

# 有意水準を設定

alpha = 0.05

# p値の有意水準との比較

if p_value < alpha 

    print("帰無仮説を棄却  介入が排泄時間に影響を与えている可能性があります。")

else 

    print("帰無仮説を採択  介入が排泄時間に影響を与えているとは言えません。")

出力結果

統計量 (KS統計量)  0.42

p値  0.011340809713179611

帰無仮説を棄却  介入が排泄時間に影響を与えている可能性があります。

 

この例では、A群(新しい介入あり)とB群(現行の介入のみ)の患者の排泄時間の分布が同じかどうかを検定しています。帰無仮説は、「A群とB群の排泄時間の分布は同じである」というものであり、p値が有意水準より小さい場合、帰無仮説を棄却します。

このブログの人気の投稿

小論文 統計的因果推論の現場適用による排泄ケアの展望

排泄ケア相談支援員の育成に向けて

解説 排泄ケアの相談支援計画書作成のためのチェックリスト