排泄ケアの仮想データを作成し独立性の検定についての例
例題
独立性の検定はカイ二乗検定(χ2検定)の一つで、クロス集計表を作成したとき、二つの項目が独立であるか(関連性があるか)を統計的に判定する方法ですが、排泄ケアの仮想データを作成し独立性の検定についての例題です。
理解いただけるよう、排泄ケアの仮想データを作成し、そのデータに対して独立性の検定(カイ二乗検定)の例題を示します。この例では、新しい排泄ケアの導入が男女別に患者の排泄状態に影響を与えるかどうかを検討します。
import
numpy as np
from
scipy.stats import chi2_contingency
#
仮想的なデータ生成
np.random.seed(42)
#
A群(新しい介入あり) 男性・女性の患者に対する排泄状態(良好、普通、悪い)に関する観測度数
group_a_male
= [15, 20, 5]
group_a_female
= [25, 30, 10]
#
B群(現行の介入のみ) 男性・女性の患者に対する排泄状態(良好、普通、悪い)に関する観測度数
group_b_male
= [20, 15, 5]
group_b_female
= [30, 25, 10]
#
データ表の作成
observed_data
= np.array([group_a_male + group_a_female, group_b_male + group_b_female])
#
独立性の検定(カイ二乗検定)
chi2_stat,
p_value, dof, expected = chi2_contingency(observed_data)
#
結果の表示
print("カイ二乗統計量 ", chi2_stat)
print("p値 ", p_value)
#
有意水準を設定
alpha
= 0.05
#
p値の有意水準との比較
if
p_value < alpha
print("帰無仮説を棄却 介入が患者の排泄状態に性別によって有意な影響を与えている可能性があります。")
else
print("帰無仮説を採択 介入が患者の排泄状態に性別によって有意な影響を与えているとは言えません。")
出力結果
カイ二乗統計量 2.3376623376623376
p値
0.8007197777353291
帰無仮説を採択 介入が患者の排泄状態に性別によって有意な影響を与えているとは言えません。
この例では、男女別に新しい排泄ケアが患者の排泄状態に与える影響を検定しています。帰無仮説は、「介入が患者の排泄状態と性別に独立である」というものです。帰無仮説を採択する場合、介入が性別によって患者の排泄状態に影響を与えているとは言えない可能性があります。
この例題の前提条件の「新しい排泄ケアの導入が男女別に患者の排泄状態に影響を与えるかどうか」について、前提条件である「新しい排泄ケアの導入が男女別に患者の排泄状態に影響を与えるかどうか」について解説いたします。
背景について、排泄ケアの介入が患者の排泄状態に異なる影響を与える可能性があります。性別によって生理学的、心理的な差異が存在するため、新しい介入が男女別に患者の排泄状態に与える影響を調査することは重要です。排泄ケアの介入が特定の性別において特に有効であるかどうかを理解することが、介入の効果的なカスタマイズにつながる可能性があります。
研究仮説について、「新しい排泄ケアの導入が男女別に患者の排泄状態に与える影響があるかどうか」に関する研究仮説を以下に示します。
帰無仮説 (H0)
新しい排泄ケアの導入は男女別に患者の排泄状態に影響を与えない(新しい介入と既存の介入は性別によらず同じ効果がある)。
対立仮説 (H1)
新しい排泄ケアの導入は男女別に患者の排泄状態に有意な影響を与える(新しい介入と既存の介入は性別によって異なる効果がある)。
標本選定方法は、ランダムに選ばれた男性と女性の患者を対象に、新しい排泄ケアの導入を行ったA群と既存の介入を行ったB群の2つの標本を用意する。
データ収集は、各患者の性別と排泄状態を記録する。
データ整理については、それぞれの群および性別において、各排泄状態の人数を集計し、クロス集計表を作成する。
適合度の検定について、カイ二乗検定を使用して、性別と排泄状態が独立であるかどうかを検定する。
結果の解釈については、検定結果に基づいて帰無仮説を採択または棄却し、新しい排泄ケアの導入が男女別に患者の排泄状態に与える影響を判断する。
この研究デザインを通じて、性別による排泄ケアの影響の違いを検証し、介入の性別別の適用についての洞察を得ることができます。