因果グラフの効用と因果探索の展開
因果グラフの効用と因果探索の展開
1.
因果的影響の特定
因果グラフは、特定の結果に因果的な影響を与える変数を特定するのに役立ちます。
例えば、気温→アイス売上
2.
因果経路の追跡
因果グラフは因果関係の経路を辿るのにも役立ちます。
例えば、江戸時代の出来事で風が吹く→土埃が立つ→眼病増加→視力低下→三味線演奏家増加→三味線需要増可→三味線づくりで猫皮需要増加→猫数減少→ネズミ増加→ネズミが桶をかじり破損増加→桶屋が儲かる。これは「風が吹けば桶屋が儲かる」との日本語のことわざで、ある事象の発生により、一見すると全く関係がないと思われる場所・物事に影響が及ぶことの喩えである。
3.
共通原因の発見
因果グラフは、交絡因子(共通原因とも呼ばれる)を明らかにすることができます。
例えは、水泳事故←気温→アイス売上。つまり、気温が高いと水泳事故が増加し、アイスも売れる。
4.
因果発見で未来予見
ある事象の次に何が起こるか正確に予見できれば、確実に成果や利益を得ることができることになります。これらを、因果探索と呼び、簡単に言うと「何が原因で何が結果か」をデータから探ることです。
例えば、アイスクリームの売上が増えると水泳事故が増えるデータがあったとします。しかし、売上が増えたことが水泳事故の原因ではないかもしれない。実は「暑い天気」という共通の要因が両方に影響を与えている可能性があります。因果探索は、こういった隠れた関係を見つけて、「本当の原因は何か」を突き止める手法です。次にコードを書いて因果グラフを構築してみましょう。