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6.失禁(尿漏れ) ①失禁(尿漏れ)

6.失禁(尿漏れ) 尿失禁としても知られる尿漏れは、女性の 3 ~ 4 人に 1 人が罹患し、原因に応じてさまざまな種類と治療法があります。週に数回尿もれを経験したり、頻繁にトイレに行く場合は、信頼できる専門医に指導を受けることをお勧めします。   ①   尿失禁の種類 主な尿失禁の種類には、( a )腹圧性尿失禁、( b )切迫性尿失禁、( c )溢流性尿失禁、( d )機能性尿失禁があり、次にそれぞれを説明します。   (1) 腹圧性尿失禁( SUI: Stress Urinary Incontinence ) 腹圧性尿失禁は、重いものを持ち上げたり、走ったり、ジャンプしたり、せきやくしゃみをしたりするなど、お腹に圧力がかかることで尿漏れが起こるタイプの尿失禁です。骨盤底筋の衰弱が原因であり、軽度の場合は 骨盤底筋のエクササイズ * や減量で改善できます。   ※ 骨盤底筋のエクササイズ 次に示す4つの方法から身体的に可能なものを選択し、骨盤底筋のエクササイズを毎日正しく行うと、 2 ~ 3 週間以内に尿失禁の予防と改善に役立ちます。   A)   足を肩幅に開いて仰向けに寝ます。 息を吸い込み、肛門と膣を胃に向かって 5 秒間締めてから、 5 秒間離します。これを 5 回 1 セットとし、 1 日 5 セット程度行います。   B)   壁を背にして床に座り、膝を少し離します。肛門括約筋の近くに手を置き、骨盤底に感覚意識を集中します。寝転がる運動と同じように、 1 分間のサイクルを 10 回(約 10 分)繰り返します。   C)   椅子の背もたれに背をつけて座り、肩の力を抜きます。肛門、尿道、膣を 5 秒間締め、陰部全体を感覚的に引き上げてからリラックスします。これを 1 分周期で 10 回(約 10 分)繰り返します。   D)   足を肩幅に開いて立ち、両手を肩幅に開いて腰の高さのテーブルにもたれます。 5 秒間キープし、肛門、尿道、膣を締め、陰部全体を感覚的に引き上げてからリラックスします。これを 1 分周期で 10 回(約 10 分)繰り返します。 ...

5.排尿のトラブル

5.排尿のトラブル   加齢による尿の問題 年齢を重ねるにつれて、身体機能が低下し、排尿が困難になることがあります。排尿障害には大きく分けて、頻尿、尿失禁、排尿困難の 3 種類があります。頻尿と尿失禁は蓄積障害と見なされますが、排尿障害は排出障害と見なされます。それぞれの病気の症状、原因、治療法について説明します。   1 ).頻尿の定義 頻尿は、人があまりにも頻繁に排尿する必要があると感じた場合です。一般的に、頻尿とは、 1 日に 8 回以上トイレに行くことと定義されています。   通常、頻尿は生命を脅かすものではありませんが、以前はできていたことができなくなってしまった等の悩みがある場合は、注意と治療が必要です。セルフケアは重要ですが、治療が必要な場合もありますので、問題を抱えている人は医療機関の受診を勧めます。   ①   習慣的な頻尿 習慣性頻尿とは、強い尿意を感じなくても、膀胱がいっぱいになる前にトイレに行くことで、排尿回数が増えている状態です。こまめにトイレに行くなど、尿意がない状態や少し尿意がある状態で排尿するので、排尿回数が増えてしまうことが原因です。   ②   水分摂取過多による多尿で頻尿 水を飲みすぎて、頻繁に尿意を感じたり、一度に大量の尿を排出したりする人もいます。水を過剰に飲んでも、必ずしも血液がサラサラになったり、見た目が良くなったりするわけではありません。水分の摂取量は体重によって異なり、余分な水分は尿として排泄されます。 1 日の水分摂取量は体重の 2 ~ 2.5% 、 24 時間の尿量は体重 1kg あたり約 20 ~ 25 ㎖ にする必要があります。   ③   過活動膀胱 過活動膀胱は、強い尿意があり、尿を我慢するのが困難な場合に起こります。これにより、頻繁に排尿する可能性があります。特に男性の場合には前立腺に問題がある可能性があります。治療の選択肢は、他の基礎疾患を除外した後に決定されます。   ④不完全尿閉による頻尿 不完全尿閉とは、排尿直後に再び排尿する必要があると感じる状態です。これは、膀胱に尿が残っていることが原因である可能性があります。 治療せずに放置すると、腎機能に悪...

4.タスク回避的および目標指向のアプローチ

4.タスク回避的および目標指向のアプローチ 介護には、問題回避型アプローチと目標指向型アプローチの 2 つのアプローチがあります。   問題回避アプローチは、問題を特定して解決することに焦点を当て、その人が元の状態またはより良い状態に戻るのを助けます。ただし、問題を解決できない場合、このアプローチは機能しない可能性があります。 また、本人は問題を問題として認識していなくても、家族や介護者は問題として認識している場合があります。目標は、問題を見つけて解決し、その人の生活を改善することです。   一方、目標指向アプローチは、具体的な目標を設定し、それを達成することによって、その人の状況を改善することを目的としています。   長期ケアでは、目標志向・問題回避の両アプローチが使用されます。たとえ解決できない問題があっても、その人の状態や希望を考慮し、達成可能な目標を設定することで、より充実した人生を実現することを目的としています。しかし、介護では、解決できない問題である高齢化や障害を対象とすることが多くあります。したがって、介護では課題回避型アプローチを併用しつつ目標志向型アプローチを中心にして進めることになります。本人の状態や希望などを総合的に勘案して目標を設定し、それを達成することで、より充実した生活・人生を獲得しようとする手法です。   そこで、 NLP * というコミュニケーション手法を紹介します。NLPとは「脳の取り扱い説明書」と言われ、目標の実現法や問題、悩みの解決に役立てられています。思考と行動、そして感情をコントロールすることができるようになるだけでなく、他者への影響力を高めることが可能になります。そして、コミュニケーションスキルとして、仕事や家庭などの人間関係の構築や修復にも活用されています。   ※NLP: Neuro Linguistic Programming (神経言語プログラミング) とは、 「脳の取扱説明書」とも呼ばれるコミュニケーション手法です。 目標達成や問題解決、心配軽減等に役立ちます。NLPは、自分の思考、行動、感情をコントロールし、他者への影響力を高めることにも利用できます。これらは、職場でも家庭でも関係を構築し、修復するために使用できる貴重なコミュニケーションスキルです。  ...