投稿

1月, 2025の投稿を表示しています

特殊なデータ構造を持つリスト・タプル・辞書・集合を復習

イメージ
特殊なデータ構造を持つリスト・タプル・辞書・集合を復習 リスト( list )とは、配列のことである。配列とは「データのまとまり」で、複数の値を代入することが可能な変数である。配列に格納した1つ1つの値のことを「要素」、それぞれの要素の位置のことを「要素番号」または「インデックス( index )」呼ぶ。インデックスは、左から順番に 0 から始まる連番で管理する。   図.リストとは リストの定義は [ ] (カギカッコ)を利用し宣言する。各要素は「 , (コンマ)」で区切る。次のサンプルコードで確認する。 list = ["012345"," あいうえお ","ABCDEFG"] print(list[0])     # 0 番目の要素を表示 print(list[1])     # 1 番目の要素を表示 print(list[2])     # 2 番目の要素を表示 実行結果 012345 あいうえお ABCDEFG   次のプログラムのようにリストの要素は変更や追加、削除することができる。次のコードで確認する。 list = ["012345"," あいうえお ","ABCDEFG"] list[2] = "abcdefg"   # 2番目の要素を変更 print(list) 実行結果 ["012345"," あいうえお ","abcdefg"]     タプル( tuple )は要素の変更ができない配列であり、要素の追加も削除も同様にできず、やろうとするとエラーが発生する。 tuple = ("012345"," あいうえお ","ABCDEFG") tuple(0) = "abcdefg"   # 要素変更はエラー SyntaxError (構文エラー)が発生する。   リストは [ ] を用い定義するが、タプルは ( ) で定義する。 tuple = ("012...

データの種類について

イメージ
2. データの種類について データの種類は、次の図のように、そのデータの使用目的やアクセス手法等、いくつかの基準により分類されている。   図.データの種類 Python では、データの種類 ( 型 ) により、表示やアクセス方法等プログラム処理が異なるので、変数に格納されたデータの種類(型)を type() で確認するためのコードを載せておく。 str='abc'# 文字列型 print (type (str))#class 'str' num=5# 整数型 print (type (num))#class 'int' num=3.14# 浮動小数点型、実数型 print (type (num))#class 'float' check_flg = True# ブール型、論理型 check_flg = False print (type (check_flg))#class 'bool' date1 = '2021/8/31'# 日付型 print (type (date1))#class 'str' list = ['abc', 6, True]# リスト型、配列型 print (type (list))#class 'list' tuple =('abc', 6, True)# タプル型 print (type (tuple))#class 'tuple' dict = {'Key1' : 'Val1', 'Key2' : 'Val2'}# 辞書型 print (type (dict))#class 'dict'

Python活用の基礎講座  ~スマホでPythonシリーズから抜粋~

イメージ
Python 活用の基礎講座  ~スマホで Python シリーズから抜粋~   1. 変数について 変数( variable )とは、各種データを扱うメモリ領域のことを指し、メモリ領域を変数という箱に例え、この箱の中に数字や文字列、日付などのデータを入れることができる。その箱の中のデータに応じ処理を選択し、箱の中のデータは演算や画面表示等、各種用途に使用される。 図.変数とは Python では、変数と変数の初期値を=(イコール)で繋ぐことで変数の宣言を行う。(変数名) = (初期値)の=は「等しい」という意味ではなく、「代入する」という意味である。また、 Python は動的に型付けをしてくれるので、データ型の指定は不要である。 d1 = 500   # 変数宣言(変数 d1 は初期値 500 ) print(d1)   # 実行すると画面に変数の中身である 500 を表示 d2 = ' 富士山 '   # 変数宣言(変数 d2 は初期値 ' 富士山 ' ) print ( d2 )       # 実行結果として、画面に ' 富士山 ' が表示される   Python は、変数のみで宣言することは不可であり、必ず初期値を指定する必要がある。 JavaScript など他の言語では、変数だけを宣言しておき中身は空にすることも可能だが、 Python では初期値なしの変数宣言を行うことはできない。 変数を宣言するための表現方法は複数あり、次のような記載をすることがある。 d0 = 1 d1 = d2 = 2 d3, d4 = 3,4 print(d0, d1, d2, d3, d4) 実行結果 1 2 2 3 4   もちろん、次のようにそれぞれ1つ1つ変数を宣言しても同様であり、見やすい書き方、意味のまとまりを考え使い分けることが重要となる。 d0 = 1 d1 = 2 d2 = 2 d3 = 3 d4 = 4 実行結果 1 2 2 3 4   次は変数の命名ルールについて復習する。 Python で利用できる変数の命名ルールでは、文字にはアルファ...

Pythonのコーディングの基本

Python のコーディングの基本 Python のコーディングの基本をご紹介します。 変数とデータ型について、 Python では変数を使ってデータを格納します。変数の定義は、変数名に値を代入することで行います。データ型には整数( int )、浮動小数点数( float )、文字列( string )、リスト( list )、タプル( tuple )、辞書( dictionary )などがあります。また、これらの基本的な構文をマスターすると、 Python で効率的なコードを書くことができます。なお、網掛け部分が Python のプログラムコードで、#以降の文はプログラムに影響しないコメント文です。また、コードの前の空白は、4個の半角スペースとなっていますので注意が必要です。   例 1. 条件分岐 条件によって処理を分岐させるために、 if 文を使用します。 # 変数の定義 x = 5 y = 3.14 name = "Alice" my_list = [1, 2, 3, 4, 5] my_dict = {"apple": 2, "banana": 3, "cherry": 5}   例 2. ループ 繰り返し処理を行うために、 for ループや while ループを使用します。 x = 10 if x > 5:     print("x は 5 より大きいです ") else:     print("x は 5 以下です ")   例3 . 関数 処理をまとめて再利用するために、関数を定義します。 # for ループ for i in range(5):     print(i)   # while ループ x = 0 while x < 5:     print(x)     x += 1   例4 . 例外処理 予期せぬエラーが発生した場合にプログラムの実行を続行するために、例外処理を使用します。 def add(x, y):...

因果推論や因果探索をPythonで実装する際に知っておくべきポイントを以下にまとめてみましょう。

因果推論や因果探索を Python で実装する際に知っておくべきポイントを以下にまとめてみましょう。 Python による因果推論の基本ポイント ①    因果推論の必要性 ビジネスのデジタル化やデータ駆動型ビジネス実践において、因果推論は重要であり、データ駆動型施策の効果を検証するためには因果推論が必要です。 ②    因果推論の方法 傾向スコアを用いた逆確率重み付け法( IPTW )や Doubly Robust 法( DR 法)など、 Python ライブラリを活用して因果効果を推定します。 ③    データの準備 因果推論を行うためには適切なデータが必要であり、データの収集や前処理を行い、因果推論に適した形式に整えることが重要になります。 ④    ライブラリの選択 Python には因果推論に特化したライブラリがあり、 CausalML や DoWhy などを活用して因果推論が実施可能です。 ⑤    因果推論の実践 Google Colaboratory などの環境で実際に因果推論を実装してみましょう。 因果推論は、ビジネスや研究において重要なスキルであり、 Python を使って実践することで効果的な意思決定をサポートできます。   Googlecolab の導入と基本操作 Google Colab は、 Google が提供するクラウドベースの Jupyter ノートブック環境であり、 Python を実行することができます。以下は Google Colab の導入と基本操作の手順です。   ①    Google アカウントでログイン Google Colab を利用するには、 Google アカウントが必要です。 Google にログインし、 Google Colab のサービスにアクセスします。 ②    新しいノートブックの作成 Google Colab のホームページで「新しいノートブックを作成」をクリックします。すると、新しいノートブックが開かれます。 ③    コードの実行 ...

Pythonでプログラミング  ~導入と基本操作を簡単に指南~

P ython でプログラミング  ~導入と基本操作を簡単に指南~   先ず、 Python とは? Python (「パイソン」と読みます)はオランダの IT エンジニアであるグイド・ヴァンロッサム氏が 1990 年ごろに開発したプログラミング言語です。それから進化を重ねて今に至っています。文法がシンプルでプログラミング初心者にも理解しやすいのが特徴です。最初に学ぶプログラミング言語としての人気が高く、機械学習や AI に関するライブラリが豊富に用意されているので、近年の AI ブームで一躍脚光を浴びました。主に AI 分野から使われだした Python ですが、 Web 、数学、事務処理などにも使えること、またその記述の簡単さから、今は大変な人気を獲得しています。   Python プログラミングコードの特徴 ①    読みやすい文法 Python はシンプルで読みやすい構文を持ち、コードを効率的に書ける特徴があります。初心者にとっても理解しやすいため、プログラミング初学者におすすめです。   ②    幅広い用途 ・ Python は多くの分野で活用されています。 ・ Web アプリ開発では、 Django や Flask などのフレームワークを使って、 Web アプリケーションを作成できます。 ・データ分析で、 pandas や NumPy を使って、大量のデータを処理・分析できます。 ・ AI ・機械学習では、 TensorFlow や PyTorch を使って、機械学習モデルを構築できます。   ③    豊富なライブラリとフレームワーク ・ Python には機械学習やデータ処理に適したライブラリが豊富に存在します。 ・これらのツールを活用することで、効率的にプログラムが書けます。 ・ Python は、初心者からプロのプログラマーまで幅広いユーザーに利用されており、その人気は今もなお高まっています。著者は Amazon から「スマホで Python 」という初心者がプログラミングの勉強をするための自己研鑽書のシリーズ本を出しているので、参考にしてください。   ...

症例89 対象者Dさんは75歳女性で要介護3、病歴は糖尿病、軽度の認知症、高血圧

症例 89  対象者 D さんは 75 歳女性で要介護 3 、病歴は 糖尿病、軽度の認知症、高血圧。 環境  自宅(簡易的なバリアフリー設備あり)、配偶者( 78 歳)と同居。 課題  D さんは排泄に関して自立できておらず、頻繁に失禁や排泄失敗が発生。認知症が進行し、トイレの場所を忘れることが増えている。 D さんの排泄に関するニーズに応じたケアが必要であり、また経済的な負担が大きいため、行政からの支援が求められる。 課題  排泄ケアを適切に提供するためには、在宅での支援体制強化と行政支援の連携が求められる。 症例要件 短期的および長期的目標 を設定してください。 初回訪問時の 初期アドバイス内容 を示してください。 社会資源の活用 について具体的に提案してください。 詳細な SWOT 分析およびクロス SWOT 分析 を用いて課題解決策を整理してください。 BSC (バランススコアカード)形式で目標、指標( KPI )、進捗状況、次のアクション を明記してください。   解答例 1. 短期的および長期的目標 短期目標( 1 ~ 3 か月) 週 3 回の訪問看護を実施し、排泄ケアのサポート。 D さんのトイレ誘導を行い、失禁を減らすためにケアのタイミングを調整。 介護者に対して、排泄ケアや認知症に配慮したトイレの使い方について教育を行う。 排泄用具(介護用おむつ、ポータブルトイレ)の利用を推奨。 長期目標( 6 ~ 12 か月) D さんのトイレ自立を促進し、失禁の回数を月 3 回以下に減少。 介護者の負担を軽減するため、訪問看護の回数を調整し、社会資源を有効活用する。 介護者が介護方法を習得し、排泄ケアの自立支援が可能になる。 排泄ケアに必要な福祉用具を整備し、生活環境を改善する。 2. 初期アドバイス内容 排泄ケアに関する指導 失禁や排泄失敗を減らすために、トイレ誘導を行い、 30 分~ 1 時間ごとのトイレ誘導を実施。 排泄後のケアとして、おむつ交換や皮膚の清潔を維持する方法を伝える。 トイレの場所や利用方法につい...

排泄ケアの科学的な向上を目指すためのロードマップ

 排泄ケアの科学的な向上を目指すためのロードマップ 排泄ケアの科学的な向上を目指すために、以下のロードマップを描いています。これは、データ収集から介入計画の実施、評価までの一連のステップに触れています。このロードマップを実行することで、科学的なアプローチに基づいた排泄ケアの向上が図れると考えています。   1. 課題の整理と調査 排泄介助における課題を整理し、具体的な問題を特定します。そして、現場での調査とデータ収集を行い、課題の詳細を把握します。   2. 介護ロボット等の導入計画 移乗支援、尿便失禁への対応、排尿支援プログラムなど、具体的な介入計画を立てます。そして、選定した機器の導入スケジュールを作成し、実施体制を整えます。   3. 機器の導入と効果の評価 機器の導入プロセスを実施します。移乗支援、尿便失禁への対応、排尿支援プログラムの導入を順次進めます。導入効果を実証評価し、改善点を洗い出します。   4. モデル化と有効活用 移乗支援、尿便失禁への対応、排尿支援プログラムのモデルを構築します。そして、モデルを活用して、介護スタッフのトレーニングや意思決定をサポートします。   5. 成果と課題の振り返り 導入効果を評価し、成功事例と課題を共有します。そして、今後の改善点を洗い出し、継続的な向上を図ります。     さらに、排泄ケアを科学的に向上させるためには、以下のポイントを考慮することが重要です。これらのポイントを実践することで、排泄ケアの質と効率を向上させることができると考えています。   1. 根拠に基づいた知識と技術の習得 排泄ケアに関する最新の知識を学び、エビデンスに基づいたアプローチを取り入れます。そして、アセスメント技術や排泄用具の選定方法を習得し、効果的なケアを提供できるようにします。   2. 個別アセスメントとカスタマイズ ご本人の状態やニーズに合わせてアセスメントを行い、個別のケアプランを立てます。そして、一般的なアプローチだけでなく、個別の課題に焦点を当てたケアを提供します。   3. 連携とチームワーク 医療スタッフ...

症例88 対象者Eさんは80歳女性で要介護4、病歴は脳梗塞後遺症、重度の右半身麻痺、認知症(軽度)

症例 88  対象者 E さんは 80 歳女性で要介護 4 、病歴は 脳梗塞後遺症、重度の右半身麻痺、認知症(軽度)。 環境  自宅(バリアフリーではない)。配偶者( 75 歳)と同居。 課題  E さんは排泄に関して自立できず、排泄時の失敗や不快感が頻繁に起こる。認知症により、トイレのタイミングを認識するのが困難。訪問看護による排泄ケアが必要。 経済状況  年金収入で生活しているが、医療や介護費用が重荷となっている。訪問看護を受けるための経済的支援が求められている。 課題  排泄ケアが未整備であり、さらに認知症によるトイレ意識の欠如といった要因が加わり、失禁や排泄の不安定さが続いている。 症例要件 短期的および長期的目標 を設定してください。 初回訪問時の 初期アドバイス内容 を示してください。 社会資源の活用 について具体的に提案してください。 詳細な SWOT 分析およびクロス SWOT 分析 を用いて課題解決策を整理してください。 BSC (バランススコアカード)形式で目標、指標( KPI )、進捗状況、次のアクション を明記してください。   解答例 1. 短期的および長期的目標 短期目標( 1 ~ 3 か月) 訪問看護を週 3 回、排泄ケアを中心に導入。 E さんのトイレ誘導と適切なタイミングでの排泄サポートを行い、失敗を減らす。 介護者に対して、排泄ケアの方法や認知症患者へのアプローチをアドバイス。 福祉用具の導入を検討(ポータブルトイレ、介護用おむつ、吸引機器)。 長期目標( 6 ~ 12 か月) 排泄ケアのスムーズな運用により、失禁の頻度を減少させる。 E さんの認知症症状に応じたトイレ誘導方法を確立し、在宅ケアでの排泄自立を支援。 介護者の負担を減らすために、訪問看護の頻度を調整し、家庭内の支援体制を確立。 E さんが可能な範囲で排泄の自立支援を進める。 2. 初期アドバイス内容 排泄ケアに関する指導 E さんのトイレ誘導のタイミングを見計らい、 30 分~ 1 時間ごとのトイレ誘導を実施。 失禁予防のため、介護用おむつの着用を推奨。排...