排泄の医学的な考え方 1.排泄とは?
排泄の医学的な考え方
1.排泄とは?
排泄とは、さまざまな生命活動の中で生成される老廃物や有害物質を体外に排出するプロセスを指します。このプロセスには、肺から二酸化炭素を除去するための呼吸、腸から食物の残骸を除去するための排便、皮膚からの不感蒸泄、および発汗が含まれます。しかし、ほとんどの老廃物は腎臓を中心とした尿路系を通じて排出されます。
新陳代謝中、細胞によって生成された老廃物は血液に溶解し、体全体を循環します。腎臓はこれらの老廃物を尿として血液から排出し、血液をきれいな状態に戻します。尿は老廃物や有害物質が溶解した溶液です。
2.不感蒸泄とは?
不感蒸泄とは、吐き出す息に含まれる水蒸気と、皮膚から微量に分泌される汗のことです。その量は1日700~900㎖ 程度です。
3.なぜ排泄が必要なの?
人体は、血液によって運ばれた栄養素をエネルギーとして燃焼する多数の細胞で構成されています。この過程で細胞内の栄養素が燃え尽きず、燃えカスなどの老廃物が発生します。老廃物も細胞の代謝によって作られます。
これらの老廃物は血液に戻り、全身を循環します。不要な物質や老廃物は体に有害であり、除去しなければさまざまな悪影響を引き起こす可能性があります。したがって、それらは体から排泄される必要があります。腎機能が低下すると、不要な物質や老廃物をうまく排泄できなくなり、尿毒症と呼ばれる状態になります。
※尿毒症とは?
尿毒症は、腎臓が老廃物や毒素を排泄できず、血液中に蓄積する状態です。尿毒症の症状には、疲労、貧血、高血圧、浮腫、肺水腫などがあります。