9.膀胱にためられる尿量について
9.膀胱にためられる尿量について
膀胱には350~600㎖の尿をためることができますが、ほとんどの人は200㎖程度の尿が溜まると尿意を感じます。しかし、障害によって排尿困難が生じる場合には、最大2,000㎖(2ℓ)の尿が残ることがあります。
膀胱の内面は移行上皮で覆われています。膀胱壁は、空っぽのときはしわが寄っているように見えますが、尿で満たされると伸びてしわが消えます。
尿道は、膀胱から尿を排出する管です。男性と女性では違います。
成人男性の場合、尿道の長さは約18cmで、前立腺、陰茎、亀頭の先端を通り抜けています。
成人女性の場合、尿道は長さ3~4cmで、膣の前を通り、膣前庭に通じています。
女性は尿道が短いため、尿路感染症にかかりやすくなっています。
※尿路感染とは?
尿路感染症は、尿道から始まり、腎臓に影響を与える可能性がある感染症です。炎症の部位によって、腎盂腎炎、膀胱炎、尿道炎などさまざまな種類があります。
※膀胱炎(ぼうこうえん)とは?
膀胱の中で細菌が繁殖し、膀胱の粘膜に炎症を起こす病気が「膀胱炎」です。女性の方が尿道が短く、細菌が膀胱まで簡単に到達するためです。通常は大腸菌による細菌感染によって膀胱が炎症を起こした状態です。体の免疫システムが弱まっている場合に発生する可能性が高くなります。