記述式ケース問題30 82歳女性、車椅子生活、腰椎圧迫骨折歴あり、糖尿病管理中、軽度の認知症
排泄ケア相談員・シニアコース・記述式問題
⇒※排泄ケア相談員については、家庭の排泄ケア相談所のWEBを参照ください。 https://www.sutokukai.or.jp/cssc/about/haisetsu.html
ケース29 利用者Aさんの情報を次に示します。
- 年齢 82歳
- 性別 女性
- 身体的状態 車椅子生活、腰椎圧迫骨折歴あり、糖尿病管理中
- 精神的状態 軽度の認知症、孤独感が強く、コミュニケーションが取りにくい
- 家庭環境 娘が週末に訪問するが、平日はヘルパーによるサポートのみ
この利用者に対して、次の点について詳細にアドバイスを提供してください。
- 排泄ケアのプランニング どのような排泄ケアのプランを提案しますか?具体的なケア方法や必要なサポートを含めて説明してください。
- コミュニケーション戦略 利用者がコミュニケーションを取りやすくするために、どのような戦略を採用しますか?具体的な方法やツールについて述べてください。
- 家族との連携 娘との連携をどう図るべきか、家族とのコミュニケーションにおいて注意すべき点を含めて説明してください。
解答例
- 排泄ケアのプランニング
利用者Aさんの排泄ケア計画は、身体的制約と精神的状況を考慮して次のように設計します。
- 定期的な排泄スケジュールの設定 利用者Aさんの生活リズムに合わせた排泄スケジュールを設定します。例えば、食事後や起床時に定期的にトイレに誘導することで、自然な排泄リズムを維持します。
- 介助の方法 車椅子を使用しているため、トイレに移動する際には安全な移乗方法を確立し、必要に応じて介助者のサポートを手配します。また、腰椎圧迫骨折歴を考慮して、リフトや専用のトイレシートを活用することも検討します。
- 皮膚ケア 糖尿病管理中のため、尿漏れや排泄後の皮膚トラブルに対しては特に注意が必要です。適切なスキンケア製品の使用と、皮膚状態の定期的なチェックを行います。
- コミュニケーション戦略
利用者Aさんがコミュニケーションを取りやすくするために、以下の戦略を採用します。
- 視覚的サポート 言葉でのコミュニケーションが難しい場合には、ピクトグラムやイラストを使用して、排泄のタイミングや方法を示します。
- 感情に寄り添う 利用者Aさんが孤独感を抱えているため、感情面でのサポートが重要です。リラックスした雰囲気を作り、感情面の支援を行います。
- 短いコミュニケーション 短くて分かりやすい指示を心がけ、無理なく理解できるようにします。
- 家族との連携
娘との連携を効果的に図るためには、以下の点に注意します。
- 定期的な情報共有 娘が訪問する際に、排泄ケアの進捗や課題について定期的に情報を共有します。これにより、家族と一貫したケアを提供できます。
- 家族の教育 娘に対しても、排泄ケアの基本的な知識や必要な介助方法についての教育を行います。これにより、家庭でのサポートも効果的になります。
- 感謝とサポート 家族の協力に感謝の意を示し、何か困ったことがあれば相談できる体制を整えます。これにより、家族と良好な関係を維持し、利用者にとっても安心感を提供します。
解説
このようなアプローチにより、利用者Aさんの排泄ケアをより良くするための支援を行うことができます。